NOU92_kyounomachiwonagameru_TP_V
自分の好きな小説や漫画、映画の世界に入り込みたいと願ったことはないだろうか?
しかし、二次元の世界には現代の技術をもってしても入り込むことはできない。
その結果として、そしてその願望の現われとして所謂「聖地巡礼」が活発になっているようだ。

今回は森見ファンなら持っていて当然ともいえる「京都ぐるぐる案内」を見てみようと思う。




目次

  1. 「京都ぐるぐる案内」を読む!
  2. 気になる場所をピックアップ!
  3. オススメ度

「京都ぐるぐる案内」を読む!

京都を舞台にした小説を数多く書いてきた森見氏。デビュー作の「太陽の塔」を始め「きつねのはなし」や「有頂天家族」「夜は短し歩けよ乙女」などなど、そんな森見氏の世界に魅了され愛読しているファンの方々も多いはずだ。

そうなってくると、物語の舞台となった場所に実際訪れて自分の目で見てみたい!という欲求が出てくるのではないだろうか?

そう。「聖地巡礼」だ。
しかし実際に京都へ行ってもすべての場所を巡ることができなかったり、京都へ行く時間も行けたとしても時間が限られている!という人も多いはずだ。そんなときにいろんな意味で便利なのが本書「京都ぐるぐる案内」である。

この本は2014年、なかなか新作が出ない中発売されたものである。なのでそれ以前の作品に出てきた場所はほぼ網羅してあると言ってよい。なので「有頂天家族ツアー」を企図してその場所をだけを巡る際や、「腐れ大学生観光」などで事件の場所を目指す際にとても役立つだろう。京都が初めてでも大丈夫なように最寄駅やアクセスがしっかり書かれているのだ!

また実際に行く時間なんかないよ!という人もこの本さえあれば安心だ。
この本の内容はいたってシンプル。森見氏と共に舞台となった場所をカラー写真付きで巡ることができるのだ。作品からの引用や、森見氏の解説、想い出等も語られているのでファンにとってはたまらない。

さらにこの「京都ぐるぐる案内」にはエッセイが二篇収録されている。
こちらのエッセイも普段の小説内での森見節が炸裂しており楽しく読めること間違いない。

気になる場所をピックアップ!

伏見稲荷大社・「きつねのはなし」など〉
この本の表紙を飾るのも森見氏と千本鳥居である。その千本鳥居があるのが「伏見稲荷大社」だ。
本書の中では森見氏が「キツネ型の絵馬」を奉納している。実際に訪れて探してみるのも楽しいかもしれない。もちろん他の観光客に迷惑にならないようにだが。ここは平日でも外国人観光客で賑わっている場合が多いのだ。また出店が出ておりちょっとした祭り気分を味わえる。

京都に行くと結構な頻度で訪れるのだが、未だに最奥まで参拝したことがない。ここには自分の願いが叶うかどうか占ってくれる「おもかる石」があり、石の近くからは重い・軽いなど賑やかな声が聞こえている。

六道珍皇寺・「有頂天家族」など〉
矢二郎ファンの聖地であろうと思われるのがこの「六道珍皇寺」だ。
矢二郎が住みついている古井戸はおそらく「冥土通いの井戸」だろうと思われる。

この井戸を通って冥土に通っていた人物は「小野篁」。平安時代のもう一人のスーパーマンである。
地獄へ落ちた紫式部を救った話や嵯峨天皇との問答(子子子子子子子子子子子子の話)など様々な逸話を持つ人物である。

そんな井戸だが、特別公開時以外は非公開だったようだが、現在一般公開されているようだ。井戸に近づき矢二郎に何か相談すると返事があるかもしれない。

オススメ度

オススメ度★★★★☆
面白さ★★★☆☆
京都に住んでいる人ならまだしも、中々すべての場所を巡るのは難しい。本書に紹介されている場所から数か所に絞って観光してみるのはいかがだろうか?
森見登美彦の京都ぐるぐる案内 (新潮文庫)

森見 登美彦 新潮社 2014-06-27
売り上げランキング : 29723
by ヨメレバ
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村

人気ブログランキング
blogramのブログランキング