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昨今誰もが気軽に小説を書ける時代になった。ネット上にも小説やSSが溢れ、さらにはそこから商業作家へとデビューしていく人もいる。

だが小説を書こうと思っても、何を書けばいいのかわからない、どう書いたらいいのかわからない、そんな人も多いのではないだろうか?

今回はそんな人に役立つ小説指南書を紹介していきたいと思う。少しでも役に立てば幸いだ。

目次

  1. 「物語の体操」大塚英志
  2. 「ミステリーの書き方」 日本推理作家協会編
  3. 「売れる作家の全技術」 大沢在昌
  4. 「小説の技巧」 デイヴィッド・ロッジ
  5. 「場面設定類語辞典」 アンジェラ・アッカーマン+ベッカ・パグリッシ
  6. まとめ

「物語の体操」大塚英志

物語の体操 物語るための基礎体力を身につける6つの実践的レッスン (星海社新書)

大塚 英志 講談社 2013-08-23
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元朝日文庫から出ていた「物語の体操」を星海社新書から新しく刊行。
本書の最大の特徴は「課題形式」にある。ただ読むだけではなく、こちら側も出された課題をこなす必要があるのだ。

第1講ではいきなり「プロット100個作成」という課題を突き付けられる。しかしその作成に至るまでの手順、さらには裏ワザを教授してくれているので、初心者にはありがたい本だろう。

その後もレッスンが続くのだが、全ての課題をこなし終わった後には自分自身の成長を実感できるはずだ。

この本は初心者にオススメだ。
特にどう書いたらいいかわからない・話が作れない・話に矛盾が出るという人はこの本を熟読すると良い。

「ミステリーの書き方」 日本推理作家協会編

ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)

日本推理作家協会 幻冬舎 2015-10-08
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総勢43人もの現役作家が自身の執筆方法や、アイデアの構想方法などを披露する。
「ミステリーの書き方」と銘打っているだけあって、内容はミステリーに特化しているが、「小説を面白くする方法」や「プロットの作り方」「セリフ回し」などはどのジャンルにも共通することが書いてあり大変参考になる。

また、アイデアの発想方法、伏線の貼り方、トリックの仕掛け方などなど作る側にも読む側にも興味深い内容となっている。

さらに有難いことに、巻末には「ミステリーを書くためのFAQ」まで設けてあり、書き手が一度は思うであろう疑問や不安が箇条書きで一覧になっている。気になった時はすぐ探せるのはありがたい。

この本は初心者~中級者向けだ。
小説を書いているということが前提になっている。しかし書く際には非常に参考になること間違いない。ミステリーを書くなら必須級と言える。

「売れる作家の全技術」 大沢在昌

小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない

大沢 在昌 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-08-01
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小説・野生時代誌上にて連載していたものが本として刊行された。
作家てこんな仕事なんだ!ということも分かる非常に良い本となっている。作家を目指すのであればもう既に作家の懐事情や出版業界の今なんて分かりきっていると思うが、この本を読んで改めて「それでも自分は作家になりたい!」と思える人は作家への道は開かれるだろう。

この本はとにかく非常に丁寧でわかりやすい。
初心者がやりがちな失敗を例を見ながら追えるというのも有難い。特にキャラクターの作り方や会話文の秘密、文章と描写力を磨けなど適切なアドバイスが多い。

本書の中で大沢氏が何度も言うことは「本を読め!」と「小説にはトゲが必要」の二点だろうか。
特にミステリーを目指すのであれば1000冊は読む必要があるとのこと。その通りだ。読書は書くための準備運動、筋肉作りなのだ。読書をしない人間がデビューをしてもすぐ消えていなくなるのはもう分りきっている。

この本は初心者から中級者向けだ。
本気で作家を目指すのであれば一度は目を通しておきたい本だろう。

「小説の技巧」 デイヴィッド・ロッジ

小説の技巧

デイヴィッド ロッジ 白水社 1997-06
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小説にはどんな技法・技巧が使われているのか?それを例文と共に詳しく解説したのが本書だ。
書き出しから始まり結末まで実に50もの技巧が紹介されている。

特に作家を一番悩ませるとも言われる「書き出し」、ただの説明になってしまい、場を停滞させがちな「人物紹介」は熟読すべきだろう。

また、なかなか日本では使われない技巧も多いので、それを自分の小説の中に生かすにはどうしたら良いか?などを考えながら読むと一層自分のためになるだろう。さらにこの本自体が優れた本の紹介本とも言える。例文にある小説は殆んど有名作ばかりなので読み漏れが無いようにしたい。

この本は上級者向け。
今のままでは駄目、もしくはより上を目指したいという人にお勧めだ。

「場面設定類語辞典」 アンジェラ・アッカーマン+ベッカ・パグリッシ

場面設定類語辞典

アンジェラ・アッカーマン,ベッカ・パグリッシ フィルムアート社 2017-04-25
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今年の4月28日に出たばかりの本がこちら。
「辞典」と銘打ってあるが、読み物に近い出来である。とにかく「設定」の重要さ、大切さを説く。この本ははっきり言って紹介したくはなかった。それほどこの本が手元に有るか無いかで小説の出来、面白さが違ってくる。見せるべきか述べるべきかなど、とにかくそれぞれの「設定の繫がり」を重要視し、豊富なアドバイスを提示してくれている。

後半部は郊外と都市とに分かれ、五十音順に場面が紹介されている。さらにその場面ではどんなことが起こり得るか?またどんなものがあるか?匂いは?など見落としがちな要素、また何か謎に繫がる要素を箇条書きでまとめてくれている。さらにその場面設定で得られる効果、設定のヒントなども載っており読んでいるだけで物語が頭の中に湧いてくるようだ。

巻末にはエクササイズやプランニングツールもあり、創作する際に役立つはずだ。

この本は初心者から上級者までほぼ必須と言える。
読んで楽しい、作って楽しい、創作の醍醐味が味わえる。

まとめ

どうだっただろうか?
今日紹介した本以外にも様々な本があるが、まずは気に入ったものを読んでみて、小説創作を始めたり自身のレベルアップに繋げてほしい。
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